特におでこと口周りのニキビで来院し、約半年でニキビに悩まなくなるまで改善した症例です。
1ヵ月後に若干の減少傾向が認められましたが、随伴症状もあり、この段階ではまだ患者さんに納得いただけるレベルではありませんでした。(下段へ続く)
(上段続き)
しかし、皮膚科医は、この段階で患者さん個々のディフェリンに対する感受性を診断し、治癒期間の推定と治療方針の再評価を行います。
そして治療開始後およそ1ヶ月までに今後の予測(特に治癒までの期間の予測)をしっかり説明し、それを患者さんと共有することで、その後の半年、1年にわたる治療や随伴症状にも理解、協力していただき、二人三脚で一緒にニキビを治していきます。
額のニキビの治療経過
治療開始1ヶ月、明らかな変化はまだ現れていない。
治療開始2ヶ月、できていたニキビが治り、新生ニキビが減り、明らかにニキビの個数が減ったことが分かります。
治療開始3ヶ月、まだ少しニキビが残るものの、近くでみないと分からないレベルまで改善。上のお顔全体の写真で印象の違いを確認してください。
治療開始6ヶ月、肌質、年齢的にまだニキビの新生はあるものの患者さんご自身でコントロールできています。赤みが消えているのにも注目してください。 |
口元のニキビの治療経過
初診時の状態。口元のニキビは生理周期なども影響するため、治りづらいと されています。
治療開始3ヶ月、ニキビが消失し、ほぼ治療に目処が経ってきた段階。
治療開始6ヶ月、ニキビの赤みも取れ、新生ニキビもほぼ抑えられています。
本当のところ、ニキビの悩みやそこから解放された患者さんの気持ちは、同じ経験した人やご本人にしか分からない感情なのかもしれません。しかし、患者さんは症状の改善とともに一様に明るくなり、日を追うごとに明らかに表情までも変わっていきます。
これこそが「QOLを高めている」ということではないかと思います。
医療でよく用いられる“QOL(クオリティーオブライフ=生活の質)”とは、手術が必要とされるような大きな病気だけに対する言葉ではありません。
比較すれば小さな疾患かもしれませんが、ニキビに伴う悩みから開放されることもまた、その患者さんの日常生活をより充実させ、楽しい毎日に変えていくのです。
特にニキビに悩む思春期の多感な年頃の患者さん(男性も)には、治療を受けていただくことを私は強くお勧めします。